2021年11月1日に、イタリアの格闘ゲームファン「Loci」さんがツイッターにある投稿をしました。
その投稿には
「格闘ゲームコミュニティの皆さんお願いします。母を救うのを手伝って下さい。」
と書かれ、3枚の画像が添えられていました。
英語で文章が書かれた画像と、ゲームの画像、そして誰かが描いたであろう絵の画像です。
画像の文章にはこのように書かれています。
私の母は一生絵を描いてきました。それは長い人生で彼女の唯一の趣味です。
ある日、私は母にストリートファイターアルファ2(ストリートファイターZERO2)のお気に入りのステージを描いてほしいと頼み、その絵の出来の良さに驚きました。
それ以来、ずっと壁に貼っています!
残念ながら、この1年半で事態は厳しくなりました。
私と父が母を元気づけるために最善を尽くしているにもかかわらず、新型コロナウィルスによるパンデミックは母を精神的に蝕み、母は絵画を楽しむことを徐々にやめていきました。
母は自分の情熱に従い、画家になる自信がありませんでした。
主な理由は、母は常に非常に低い自尊心を持っていたからです。
母はいつも、自分の「愚かな絵」を誰も気にしないと卑下していました。
母はいつもただ絵を描く過程を楽しんでいました。
絵を描いている間、母は生きていると感じていました。
そして、母が筆を手に持っていたとき、他の何も重要ではありませんでした。
母に情熱を失ってほしくない。
格闘ゲームをやめようかとも考えた。
だから格闘ゲームコミュニティの皆さんにお願いします。
ツイッターの返信で母に愛を示してください。
あなたが母の絵についてどう思うかを彼女に教えてあげて下さい。
絵をずっと趣味でやってきた母が絵に対する情熱を失っていくのを見て、いてもたってもいられず、自身が深く関わっている格闘ゲームコミュニティの仲間へ助け舟を出したようです。
すると1日も経たないうちに400以上のリプライ、4000以上のいいねが来て、この絵の素晴らしさを称えました。
実際にこの絵はとても素晴らしく、ストリートファイターZERO2(欧米版名称はストリートファイターアルファ2)に思い入れのあるプレイヤーや、当人であるLociさんにはより一層美しく見えたでしょう。
そして翌日の11月2日には、たくさんの愛の言葉を届けてくれた格闘ゲームコミュニティに感謝の言葉を述べると共に、お母さんの喜ぶ様子を映した動画を投稿しました。
「心温まる言葉をありがとうございました。自分がこのコミュニティの一員であることは本当に恵まれていると思います。」
「私はあなたたちのコメントをすべて見せて母を驚かせました。そして彼女は喜びを叫びました。」
リプライの中には購入したいという人が少なくとも50人はいたので、 Lociさんはこの絵をオークションに出すと決めたようです。
そして、オークションの全ての利益をお母さんが再び絵を描くための道具を買うことに使われるとのことです。
いかがでしたでしょうか?
格ゲーはオワコンなどと言われて久しいですが、格闘ゲーム業界はまだまだ捨てたものじゃないと思いました。
興味が湧いた方はぜひリプライかいいねを送ってあげて下さい。
距離の離れたこの遠い日本からでも、一人の画家の復活に力添えできるかもしれません。
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